忍者ブログ
突如消えたり現れたり消えたりと宙をふよふよ漂っているふぁんぐと、浮いているふぁんぐのズボンにぶら下がって地面に引き摺り下ろす狼曉くんのどーでもいい日常を綴る徒然草。                                               
[176]  [175]  [174]  [173]  [172]  [171]  [170]  [169]  [168]  [167]  [166
2024/05/20 (Mon)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2007/04/05 (Thu)

昨日に引き続き…

祖母の家の近くには、大きな公園があります。
米軍基地に向けてなんかが飛び出した公園です(…)が、フィールドがないだけで歩くには十分な道があります。
近所の某自然公園よりも狭いのですが、高低差があるため森が深く感じられます。
うわ、ヤマミサキでも出そう…という空気バリバリ。うーむムードは抜群♪
それが、東入口、北入口、南入口、多目的広場入口と4つの入口があります。ふぁんぐの祖母の家からは東入口が一番近いので、東入口の傍の小さな道(笑)から中に入ります。
ふぁんぐの頭の中では、東入口のそばの小さな道→炭焼き小屋→ヒノキ・コナラ観察林→カエルの池→水鳥の池→野鳥観察の小屋→昆虫の森→多目的広場→森の学校→小さなフィールド→東入口→入ってきた横道、とその公園を一周する計画が立っているのですが、どうしたものか。
一回目。
途中で水鳥の池に行くはずが、どこかの道を一本曲がり間違って、たどりついたは湧き水の池。
水鳥と湧き水の違いは大きい。
結局一回目はかなりショートカットで東入口に戻されてしまった。
2回目。
昆虫の森にいけない。
そして南入口から外に放り出される。県道46号線ぞいに公園の外を歩いてまた公園に入り多目的入口から侵入、森の学校を通って東入口の方へ。
3回目。
どうしても昆虫の森にいけない。いや、虫ってからには行きたくはないが、いけない。
どうしても、南入口から外に放り出される。
WHY?!
やはりヤマミサキでも出たか…アレは人を山で迷わせる妖怪だ…くそぅ!!
そして三回目には、もう一つ怪異のオマケがついていた…。

南入口の地図の看板の前で、どうして昆虫の森へいけないのだろうとうなるふぁんぐの耳に、一つの声が飛び込んだ。
「いやぁワンちゃん!またあったね!!」
ホワット?!
振り向けば、そこには見知らぬ満面の笑みのオジサン。
「おまえは人懐こいからなァ!」
確かに。
否定はしないが、あんた誰。
そして歩み寄ってくる。
友好的な人にはとことん表面的には人懐こい我がアホ犬。そのオジサンが狼曉の前でしゃがみこんだのをいいことに、自分から近寄ってその油ッぽい鼻先をぺろり。やめてくれェェェェェェ!!!!!
「あ、あの・・・どこかでお会いしましたっけ?」
「いや?アンタにはあったことないよ」
だったらこのアホ犬には会ったことないですから。
「だったら、多分この犬にも会ったことないと思いますよ。僕たち、一昨日あたりからいますけど、母の実家に来てるだけですから。この公園にこの犬をつれてくるのも初めてですし」
「え?!じゃぁ違う犬かなぁ?!」
知るか。
「さ、さぁ…」
「それにしても、お前、こんなんで番犬になるのか?」
ほっとけ。というか、番犬するし。
「家での番犬としての性能はすばらしい犬種ですよ。不審な音や影や動きにすごく反応しますから。寝てても飛び起きて咆えますよ。」
「へぇ!!番犬になるのか!!」
もういい加減解放してくれないだろうか。
狼曉の首元をぐしゃぐしゃとなでながら(もっと丁寧に触れよ…)、謎のオジサンは目元をしわくちゃにして笑う。
「へへへ、ずうずうしいジジィだと思ってるんだろ、わんちゃん!」
わかっているならそこをのけ。
「じゃぁ、僕たちはこれで」
「じゃぁね!わんちゃん!!」
狼曉限定ですか。まぁいいけど。
実は南入口からまた公園の中に入って昆虫の森を目指そうと思っていたのだが、その謎のオジサンが南入口から公園に入っていってしまったので、道中ご一緒するのは非常に気が進まなかったので、昨日と同じルート、つまり県道46号線をぽこぽこと歩き出す。
そしてまた多目的入口から公園の中へ。
すると。
「やぁ!また会ったねわんちゃん!!」
出た!!
いっそヤマミサキの方がいい。山姥でもいい。輪入道でも、もうヌリカベでも砂かけババァでも大天狗でもいい。妖怪よりうっとおしい謎のオジサンアゲイン。
「ま、また会いましたね…(げんなり)」
般若心経は、妖怪退治にはきかなかっただろうか…ロングブルーさんに幼少のころ「おきょうって、どんなの??」とたずねた際に教えてもらって、学校での一芸に、と覚えた般若心経(…)。
そしてなんということか、道中共に歩くこととなってしまった。
だって、方向というか道が同じなのに、僕たちだけさっさと行ってしまうわけにはいかないではないか。
ふぁんぐと狼曉だけの問題ならばそうするだろう。だが、狼曉は目立つ。そしてその狼曉が、祖母の家の門をくぐるのを誰かに目撃でもされたら…
『A川さんちのお孫さん、アレ、見ました??』
『無愛想で、祖母の顔が見たいわ!!』
なぁんて事態は、絶対に回避せねばならない。だいたい祖母は、僕と狼曉が散歩に行く、といったら、「A川家の犬』ってのぼりを立てていきなさい、なんておっしゃられた。聞いたときにはさすがの僕ものけぞった。
無愛想で無表情で無感動な三無主義なのは否定しないが、この地でそれをやるわけにはいかない…旅の恥は書き捨てというわけにはいかない…。
「わんちゃん、よし!おじさん、わんちゃんのこと気に入った!!飼い主さんとはここでお別れ!!おじさんといっしょに行こう!!」
………いかないのだが。
ふざけるのもたいがいになされよご老体。
小生、狼曉のことでふざけられると、優しくはなくなるぞ。
しかも、そのフレーズがお気に召したのか妖怪オジサン、それを何度も繰り返す。怒りの四つ角がそのたびに増えていくふぁんぐ。すると。
「…ふぁんぐ、そんなこと、ないよねぇ????」
なんとも不安げな狼曉くんの目と目があった。
――………かわいい………♪
ふん、所詮ふぁんぐもそんなもんさ(威張れない)
そののち、ふぁんぐの足にぴったりとはりついてはがれない狼曉君。
ほんっと、おまえかわいいよ…!!
森の学校とやらで、その妖怪オジサンとはお別れできた。
ほっとため息をつくと、背後からまた声が。
「おぉ!ナナちゃんと同じ犬だな?!わんちゃん、こんにちわ!!!」

ただの犬好きのジジィだったらしい…

あいかわらずひっついたままの狼曉に、「お前のことをどこかにやるわけないだろうが」と撫でまわし、ようやく帰途に。

あーあ、疲れた。

次回、ふぁんぐと狼曉の夜の騒ぎ。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カテゴリー
フリーエリア
最新TB
プロフィール
HN:
犬上 ふぁんぐ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
最古記事
カウンター
忍者ブログ [PR]

* ILLUSTRATION BY nyao *