今日も甘ったれ大魔王は甘ったれ。
まぁ雨だからね、寝ないのも当然な気がしますが。
雨→遊びにいけない→元気爆裂→ふぁんぐとまだむべりーの悲鳴
という構図。
まだむにひづめを持たせてかじっていたところまではふぁんぐはよかったのだが、まだむが年賀状印刷をやるといいだし、まだむはふぁんぐにひづめを押し付け逃げ出した。
にゃにぃぃぃぃ?!
手にしたひづめと、つぶらな瞳を交互に見、ふぁんぐはため息をつき覚悟を決めた。
ごりごりと良い音をさせてひづめをかじる狼曉くんだったが、あごが疲れてきた模様。ふぁんぐのそばでふぁんぐにひづめを持たせたままごろりと横になる。
何?寝てくれるの?!
ひゃっほ~い、とひづめをひざの上に投げ出すが、動いたら絶対にこいつは起きる、という自信があったため、ふぁんぐはそのまま床にごろり。あわよくばこのまま寝てしまおう。
と、そのとき。
ふぁんぐが寝ころがったその瞬間、大魔王がむくりと起き上がると、ふぁんぐの投げ出した腕の上で、こんどはガムを噛みだした。
「ちょ、腕の上で噛む必要性ないよな?それ」
「がりがり」
「痛いから、わきの下にガムの先端ぶつかってるから。カメ仙だったら身もだえして死んでるからそれ」
カメ仙は脇の下が究極に弱い。
「ざりざり♪」
「ねぇ、だんだん顔近づいてきてないか、それ」
「痛いから、ほら、痛いから」
「どっか別んとこでかじれよそんなもん!!僕の上でかじるこたぁないだろが!!」
「顔近いから!!黒い顔の中の白い牙が光ってるから!!」
「ヨダレ、ヨダレをたらすな僕の顔に!!!」
そして遂に。
「いでぇっ!!!」
ふぁんぐの口の上にヤツの肉球が15センチほど上から降ってきた。
「おま、さっき足拭いてやった後トイレいってないだろーな?!」
もういい加減にしろ、と起き上がるふぁんぐ。が。
「いでででででで!!!!」
そうはさせじ、と肩と髪をふんづけて踏ん張る大魔王。
「痛いっちゅーの!!放せ、放さんか!!」
傍観者M.B.に言いたい。
見てないで助けんか!!!
だがどうせ内心喜んでる僕を知ってるからほっとくんだろーなあの人は。
ちぇ…